大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)4985 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中三〇〇日を懲役二年の刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人斎藤義夫の上告趣意

第一点は、憲法三八条刑訴三一九条第一項を引き、その自白が強制による供述で

ある旨論ずるが、全記録によるも被告人が供述を強要されたことをうかがうに足り

ないから、違憲論はその前提を欠くものであつてとるを得ない。

同第二点は控訴審が右供述の任意性につき事実の取調をしなかつたことを非難す

るのであるが、控訴審における事実の取調はその裁量であるのを原則とし、刑訴三

九三条一項但書に該当しない本件においては所論の違法はなく、違憲の議論も成り

立たない。

同第三点は量刑の非難である。

被告人の上告趣意は自白の任意性及び事実誤認の主張であつて任意性については

斎藤弁護人の論旨第一点と同一であり、その他は上告の理由にならない。

論旨は何れも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一

条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条、刑法二一条により裁判官全員

一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三〇年二月二四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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